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技術資料


石英ガラス(SiO₂)

石英ガラス(SiO₂)は、主に二酸化ケイ素(シリカ)で構成される特殊なガラスの一種です。天然の石英結晶から作られることもあれば、合成的に製造されることもあります。このガラスは、その特有の物理的・化学的特性により、多くの工業用途に使用されています。

石英ガラスの主な特性としては以下のような点が挙げられます:

  1. 耐熱性:石英ガラスは非常に高い融点を持ち、高温環境下でも安定しています。これにより、高温での使用が可能な耐火材料として利用されます。
  2. 透明性:純度が高い石英ガラスは非常に透明であり、光学材料やレンズ、窓ガラスなどに使用されます。
  3. 化学的安定性:石英ガラスは化学的に非常に安定しており、多くの化学物質に対して強い耐性を持ちます。これにより、化学装置や実験器具の材料として適しています。
  4. 熱膨張率:石英ガラスの熱膨張率は非常に低く、温度変化に対する寸法の安定性が高いです。これにより、高精度の光学器械や温度変化が激しい環境で使用される器具に適しています。
  5. 電気絶縁性:良好な電気絶縁体であるため、電子機器の部品などにも用いられます。

石英ガラスはこれらの特性を活かして、半導体産業、光ファイバー、太陽光発電、化学装置、実験室機器、光学機器など、幅広い分野で使用されています。また、石英ガラスは紫外線を効果的に遮断する能力も持っているため、特定の用途での使用が適しています。